
Dizzinessめまい症について
・めまいは”空間”を正しく把握できなくなったために生じる異常感覚です。前庭感覚、視覚、深部感覚のミスマッチが原因、とくに前庭感覚(内耳、前庭神経、脳幹、小脳)の異常が原因となる事が多いです。*1
・内耳・前庭神経の障害によるめまいを末梢性めまい、脳幹・小脳から大脳にかけての障害によるめまいを中枢性めまいと呼びます。その他、心因性、薬剤性、心原性(不整脈など)、起立性低血圧によるめまい等があります。*1
・めまい症の内、末梢性めまいが35~55%、精神疾患が10~25%、脳血管疾患が5%、脳腫瘍<1%。*3(文献によりばらつきあり)。

めまいを起こす代表的な病気
末梢性めまい
中枢性めまい
検査
- 起立検査、足踏み検査
開閉眼で行い平衡機能の評価を行う。 - 注視・頭位・頭位変換眼振検査
眼振(規則性のある眼球の動き)の方向、変化により障害部位、疾患を予測する。 - 小脳機能検査
手の回内・回外検査、指鼻試験などを行い協調運動障害の有無を確認する。 - Head impulse test(HIT)
固定した指標を注視した状態で急速に頭部を動かし、眼球運動から前庭動眼反射の評価を行う検査。 - 純音聴力検査
聞こえの検査。メニエール病や突発性難聴の診断に必須。 - 精査が必要な場合の検査
特にCT、MRIは中枢性めまいの診断には重要。*5
治療
- 良性発作性頭位めまい症
抗めまい薬の投与、耳石置換法 - メニエール病
抗めまい薬、浸透圧利尿薬の投与、生活指導、中耳加圧療法 - めまいを伴う突発性難聴
突発性難聴の治療、抗めまい薬の投与 - 前庭神経炎
抗めまい薬、慢性期のめまいに対する前庭リハビリテーション*7 - 前庭性片頭痛
片頭痛治療薬、抗めまい薬、前庭リハビリテーション、生活指導*8
※前庭リハビリテーションは高次病院へ紹介
よくあるご質問
どのくらいで治りますか?

良性発作性頭位めまい症(大多数は後半規管型)は自然治癒までの平均日数は39日です。*9
投薬治療でより早く治癒すると考えられます。
メニエール病も投薬4週間後、無治療と比較してめまいに対する効果が認められています。*10
突発性難聴に合併しためまいは一般的な末梢性めまいに準じた治療で問題となる事は少ないです。*6
前庭神経炎、前庭性片頭痛はめまい症状が長引くことが多く慢性めまい(3か月以上続くめまい)となる可能性があります。*7*8
投薬治療でより早く治癒すると考えられます。
メニエール病も投薬4週間後、無治療と比較してめまいに対する効果が認められています。*10
突発性難聴に合併しためまいは一般的な末梢性めまいに準じた治療で問題となる事は少ないです。*6
前庭神経炎、前庭性片頭痛はめまい症状が長引くことが多く慢性めまい(3か月以上続くめまい)となる可能性があります。*7*8
どういう事に気を付ければいいですか?

良性発作性頭位めまい症を起こしやすい原因に高血圧、糖尿病、高脂血症、骨粗しょう症、ビタミンD不足、片頭痛、頭部外傷があります。*9
メニエール病の発症にストレス、肉体的・精神的疲労、睡眠不足の関与がありストレス解消に運動が推奨されています。*11
前庭性片頭痛では睡眠不足、ストレス、アルコール、カフェインなどが片頭痛を誘発します。*8
これらを治療、改善する事で症状を予防しましょう。
メニエール病の発症にストレス、肉体的・精神的疲労、睡眠不足の関与がありストレス解消に運動が推奨されています。*11
前庭性片頭痛では睡眠不足、ストレス、アルコール、カフェインなどが片頭痛を誘発します。*8
これらを治療、改善する事で症状を予防しましょう。
また起きる事はありますか?

良性発作性頭位めまい症の1年以内の再発は15~18%、3年間では30~50%です。*9
メニエール病は数日~数年の間隔でめまい発作を繰り返します。
突発性難聴の再発はなく、前庭神経炎の再発はまれです。
前庭性片頭痛は片頭痛の既往と少なくとも5回以上のめまい発作があるのが特徴です。片頭痛の病状により再発する可能性はあります。
メニエール病は数日~数年の間隔でめまい発作を繰り返します。
突発性難聴の再発はなく、前庭神経炎の再発はまれです。
前庭性片頭痛は片頭痛の既往と少なくとも5回以上のめまい発作があるのが特徴です。片頭痛の病状により再発する可能性はあります。
引用出典
*1 城倉 健:めまいを呈する病態と高頻度疾患 診断と治療vol.113・no.10 2025
*2 北原礼: めまいの治療 臨床と研究・100巻11号 令和5年11月
*3 柳田育孝:めまいの診断アプローチ(ATTEST) 診断と治療vol.113・no.10 2025
*4 森田由香:めまいの時短診療 「第125回日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会総会教育講演」 日耳鼻128:12-18,2025
*5 岩崎真一:めまい診療の基本 専攻医トレーニング講座 日耳鼻126-1336,2023
*6 杉本賢文 曾根三千彦:めまいを伴う突発性難聴 JOHNS Vol.38 No.10 2022
*7 扇田秀章 田浦晶子:前庭神経炎 MB ENT,300:17-27,2024
*8 五島史行:前庭性片頭痛 MB ENT,300:38-45,2024
*9 良性発作性頭位めまい症診療ガイドライン 2023年版
*10 肥塚泉:メニエール病の長期経過と予後 JOHNS Vol.25 No.6 2009
*11 メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン 2020年版
*1 城倉 健:めまいを呈する病態と高頻度疾患 診断と治療vol.113・no.10 2025
*2 北原礼: めまいの治療 臨床と研究・100巻11号 令和5年11月
*3 柳田育孝:めまいの診断アプローチ(ATTEST) 診断と治療vol.113・no.10 2025
*4 森田由香:めまいの時短診療 「第125回日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会総会教育講演」 日耳鼻128:12-18,2025
*5 岩崎真一:めまい診療の基本 専攻医トレーニング講座 日耳鼻126-1336,2023
*6 杉本賢文 曾根三千彦:めまいを伴う突発性難聴 JOHNS Vol.38 No.10 2022
*7 扇田秀章 田浦晶子:前庭神経炎 MB ENT,300:17-27,2024
*8 五島史行:前庭性片頭痛 MB ENT,300:38-45,2024
*9 良性発作性頭位めまい症診療ガイドライン 2023年版
*10 肥塚泉:メニエール病の長期経過と予後 JOHNS Vol.25 No.6 2009
*11 メニエール病・遅発性内リンパ水腫診療ガイドライン 2020年版

